「おいお前ら、俺の女に手出すな」

「ひっ……」

 すると、私に告白してきた男の子達は怯え上がりながら何処かへ去ってしまった。

「り、鈴くんありがとう……!!」

「ううん、なんかあったら言ってね」

「う、うん!もう鈴くん可愛過ぎ!!」

「その顔して言わないでよ」

 そう言いながら優しく微笑んだ鈴くんにキュンッと胸が高鳴った。

「「……え?」」

 私の声と、誰かの声が重なった。


「「あ、あなた、私とそっくり……」」

 黒髪に水色の瞳の子が目の前にいる。

 私そっくりだ……。

「……お前、水月?」

「そーですけど、スズですか?」

 お、お互いに面識があるのかな?

「り、鈴くんこの人は?」

「水月。隣町に住んでるらしいけど」

「え、なに気持ち悪いんですけど」

「うるせぇ」

 あは、は……。

「あなた、結びですか?」

「は、はい」

「可愛い……!!」

「えへへ、ありがとうございます……!」

「水月さんも、可愛いですよ!」

「ふふっ、ありがとうございます!」

 鈴くんには毒舌だったけど、優しそうな人でよかった。

 にしても、水月っていう名前なのかな?

「あ、あの、水月っていうお名前なんですか?」

「いえ、あなたと同じ通り名ですよ」

「へ、へぇ……そうなんですね」

 有名な人かな?

「有名なんですか?」

「まぁ、有名っちゃ有名です隣町でですけど」

「そ、そうなんですか」