「へ〜、神崎様は、ラブストーリーなどなどが好きなんですか、ふふっ、じゃあ僕と甘々になりません?」

「し、新城様となら是———」

 ……っ……。

 大っ嫌い……!鈴くんなんて大っ嫌い!!

 あれ……?つい、私……、「大っ嫌い」って……。

 ああっ……私、最低だな……。

 お店に入ってすぐ鈴くんが居て、綺麗な女の子と楽しそうに喋っていた。

 けれど、ソッと手を背中にさく先輩が当ててくれて、何故かすごく心地がいいというか、楽になった。

「あっ!先輩じゃーん」

「……えっ……?鈴くん、あはっ、は、いたんね」

「うん」

「新城様、そちらの方は?」

「あーこの人は、」

「俺の彼女ですけどなにか」

「あ、あら!そうなんですわね」

 えっ……!?さく先輩……?