……なにかあったんだな。

 俺は、チビな結乃を隠すべく、近くの階段の影に行き、ギュッと、強く優しく抱きしめた。

「さっ……く先輩……?」

「っ、静かにしろ……」

「は、い……!?」

 あーヤバイ、心臓バクバク言ってる……。

 この心臓の音が結乃に聞こえていないか心配になるほど心臓の音は大きい。

 すると楓也達はどこかへ去って行った。

「あ、あの、ありがとうございました……!」