「待て……!」

 息を切らしてそこに来たのは……。

「か、や……先輩……?」

「結乃、俺も、結乃が好きだ……!」

 えっ……?

「じょ、冗談ですよね……?」

「冗談なんかじゃない、初めて出会った時から、ずっと好きだった。」

 は、初めて会った……?よ、九月ぐらい前の事……!?

 は、半年間以上私の事を思ってくれていたの……?


 う、嘘……?

 慌てにより、悲しさの涙はいつのまにかピタリと止まっていた。

「ご、ごめんなさい……!“今は……!”」

 私は大急ぎで走り、最近お友達になった韡月ちゃんこと、いつちゃんのところ向かった。

 朝はホームルームが始まる前に大抵屋上にいるいつちゃんだから、今日もいると思い、屋上に向かう。

 あ、あれ……?

 あの人って……。