小走りで彼女を探していると、トバトボと歩いていた。

『あ、あのお客さん』

『あ、はいっ!』

『これ、スマホ』

『わわっ、ありがとうございます!』

 あれ?目の周りが赤い……。

『泣いてたの?』

『えっ……?そ、そんな、訳ないですよ!』

『図星でしょ?どうしたの?』

『うっ、実は……』