死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

しかし、先生の話を聞いているとそれは見当違いであることがわかった。


「昔、あの教室で事故があったんだ」


「事故ですか?」


予想外の言葉に梓は眉間にシワを寄せた。


玲子もなんのことかと首をかしげている。


「あの教室は元々美術部のものだったんだ。普通の教室より窓が大きいのは外の景色を描きやすくするためだった」


そう言われて梓は納得した。


「グラウンドがよく見えますよね」


玲子の言葉に先生は頷く。


「そう。部活動をしている生徒たちの姿をしっかり描くことができる。でも、それがあだになったんだ」


「どういう意味ですか?」


梓は更に質問をした。


もう少しでなにかわかりそうだ。


「ある日いつものように美術部は活動していた。もちろん、他の部活もだ。グラウンドではサッカー部が練習をしていた」


梓と玲子は先生の話に静かに耳を傾ける。


厚彦も、今は真剣な表情をしている。


「その時、サッカー部のボールが美術部の窓に当たって、割れてしまったんだ。その時不幸にも、窓際でサッカー部の様子を描いていた生徒がいた。ボールは生徒に当たらずにそれたけれど、窓ガラスは割れてしまったんだ。あの大きなガラスが割れて破片が飛び散ったんだ」


先生はその時の光景を見てきたかのように顔をしかめた。