残り時間は【03:22】だ。


「愛海、あと3分で殺さないと死り神が出てくるよ!」


「じゃ、祐美が殺してよ!」


『自分で殺さなければクリアとは認められません』


「いや!絶対に無理!」


「ホウキ使いなよ」


圭子が、椅子の上の愛海にホウキを差し出す。


それならいくら愛海でも__。


「無理!あんたと違って、愛海はとっても繊細なの!」


そう言ってホウキを突き返す。


「じゃ、勝手にしなよ」


「なによ!それでも友達なの!?」


「誰があんたなんか。友達だなんて一回も思ったことないけど?」


「ちょっと圭子、後にしたら?」


今にも始まりそうな喧嘩を、止めに入る。


「祐美もさ、なんでこんや奴と友達なの?そもそもこのゲームだって、無理やり参加させられたようなもんじゃない」


「それは…」


「なによ!愛海のせいだっていうの!?」


「あんた、自覚ないわけ?」


こんな時に、2人はいがみ合っていて、肝心のゴキブリが逃げ出した。


捕まえて殺さないといけないのに!


「おい、もう時間がないぞ!」


良一の言葉も、怒りマックスの愛海には届かない。