(ごめん、雫──っ)

水葉の胸から血がどんどん溢れてその場の土を赤く染めていきます。

少女に心臓を抜かれて倒れる寸前、水葉は目じりから1粒の大きな涙が頬をツ……と通ってバタンッ──と倒れてしまいました。

「………っ、」

少女は水葉が倒れる寸前に流した大粒の涙を見て不思議に思いました。

(あの子、泣いてた…)

どうして──?

少女は心臓を抜かれて死んでから今までの間にたくさんの人の心臓を抜き取っては捨てて、抜き取っては捨ててを繰り返してきました。

ですが今まで心臓を抜き取った相手が涙を流すのは水葉が初めてで少女は釈然としない気持ちになりました。