「あ、スマホケース」
「ケース、割れてたから」
「あと……ケーキ?」
「それ、フォンダンショコラで……うまくできたかどうかわからないけど」
「……火傷って、これで?」
私の指とラッピングされたフォンダンショコラを交互に見て、絢斗くんが聞く。
「ごめんね!手作りお菓子とか、重いよね!もし無理だったら食べなくても……」
そう言いかけた瞬間、絢斗くんは袋を開けてフォンダンショコラを取り出していた。
「今食べていい?」
「え、食べてくれるの?」
返事の代わりに、ひと口食べる絢斗くん。
とろ、と中からチョコが溢れてきて、成功だ!と安心する。
「なにこれ、すご。作れるんだこんなの」
驚いた顔をしている絢斗くんに、嬉しくなる。食べてくれてよかった、渡してよかったなぁ。



