「じゃあじゃんけんで決めよう!」
1人の女の子の提案で、各グループの代表者がじゃんけんをする。
ほとんど全員の女の子が絢斗くんと組みたいと思っていて、じゃんけんで決めるだなんて、絢斗くんって本当に人気なんだな……。
どうしてそんなにすごい人が私と付き合ってくれてるのか、やっぱりいまだにわからないや。
「残念だったね……絢斗くんと近づくチャンスだったのに」
結局、じゃんけんに勝ったのは他のグループだった。負けてしょんぼりしている私を、悠里ちゃんが慰めてくれる。
絢斗くんと同じグループになれなかった。
それはもちろんショックだけれど、それ以上に、絢斗くんにとっては私と同じグループかどうかなんてどうでもいいことだったんだなって。
そう思ったらなんだかすごく、胸が苦しかった。



