まだソファーに倒れたままの私を見て、絢斗くんはいつものポーカーフェイスで。 「そのまま寝てると襲うけど」 「起きます……!」 慌てて飛び起きて、絢斗くんから少し離れて座る。 ──絢斗くん、急に甘くならないで。 心臓に悪いよ……。 30センチくらい距離を取って座った私を、絢斗くんは怪訝そうな表情で睨む。 「遠くね?」 「そ、そうかな……普通じゃない?」 「……」 「あ、絢斗くんの雑誌読もうかな!」 誤魔化すように雑誌を広げて、またモデルの柳絢斗の姿を見ていると。