「……あ、ヘアオイル、持ってきたやつつけたから、かも」
「ふーん、甘くて酔いそう」
それって褒めてるの?文句?
よくわからなかったけれど、頭が回らないので考えるのを辞めた。
絢斗くんは器用に私のルームウェアをめくりあげて、晒された肌が空気に触れてひやりとする。
ふわふわした生地のショートパンツは、絢斗くんの手の侵入をすぐに許してしまう。
「っ、や」
ぞくぞくとした甘い刺激が走って、思わず声が漏れる。
「絢斗、くんっ」
「なに」
「……キス、してほしい」
いつもなら言えないけれど。
だけど今日はなんだか甘えても許されるような気がしたから、お願いしてみる。
絢斗くんは一瞬止まった後、少しだけ目を泳がせて私を見下ろす。



