きみは微糖の毒を吐く




「絢斗くんはいつも格好いいけど、私は、今だってお風呂上がりだからメイクとか何もしてないし、顔見られるのも恥ずかしい……」




絢斗くんの視線から逃れようと下を向いて顔を隠すけど、絢斗くんがそれを許さなかった。


頬に添えられた手がぐっと私の顔を上に向かせて、無理やりにでも絢斗くんと目が合ってしまう。



ちゅ、と唇に軽いキスを落とした絢斗くんが、また私を見つめる。




「風呂上りのいー匂いして、むしろそそるけど」


「へ……」


「顔赤いのがいつもよりよく見える」


「っ、」



恥ずかしい事ばかり言ってくる絢斗くんに、もっと顔が赤くなってしまう。