でも私が好きなのは絢斗くんだから、断ったほうがいいよね!?
ん、ていうかこれって告白なの!?
断るとか断らないとか、そういう段階の話ではない!?
なんだかパニックになってしまって、「えっと、あの、」と戸惑っていると。
突然頭から浮き輪を被されて、「わ!?」と驚きの声が漏れた。
私の腰には大きな、ピンクの浮き輪。
上を見上げれば、そこには私を冷たい目で見下ろす絢斗くん。
「あ、絢斗くん……」
「行くぞ」
絢斗くんが浮き輪を引っ張るから、私もそれに操られるようにして立ち上がる。
「ご、ごめん宮崎くん、ちょっと行くね……!」
ずんずんと進む絢斗くん。呆気に取られる宮崎くんが視界の端に映って、申し訳なくなる。



