きみは微糖の毒を吐く



「……乙葉って意外と胸あるんだね」



一緒に砂浜を歩いていた悠里ちゃんの言葉に、驚いて目を見張る。



「そ、そんなことないよ!?」


「いや、そうだって。男子たちさっきからチラチラ見てるもん。しかもその可愛くて清楚な白ビキニ、絶対みんな好きだよ。絢斗くんのことも悩殺できちゃったりして!」


「無理無理無理無理!」




ぶんぶんと首を振る私に、悠里ちゃんは「本当なのにー」と口を尖らせた。

男子が見てるなんていうのも、悠里ちゃんを見てるんだよきっと……!



「木村さん、悠里ちゃん」



砂浜を歩いている途中で声を掛けてくれたのは宮崎くんと数人の男の子。



「俺たちビーチバレーするんだけどよかったら一緒にどう?」



悠里ちゃんと目を見合わせて、結局押しに負けてビーチバレーをすることにした。