きみは微糖の毒を吐く




絢斗くんは私の手を取って、その指を1本ずつ絡め取る。

絢斗くんの指と私の指が絡んで、恋人繋ぎってやつで。

その手をブレザーの下に隠す絢斗くん。




「あ、絢斗く」

「寝るわ」

「え?」

「昨日も撮影で遅かったし眠い」

「そ、そっか、お疲れ様……」




そのまま目を閉じてしまった彼は、本当に寝てしまったらしい。


綺麗な寝顔に、ドキドキが止まらない。


眠ってしまった後も私の手を離さずに握ったままの絢斗くんの横で、私は緊張しすぎて一睡もできなかった。