「青羽、一旦落ち着け。大体の情報はこっちも掴んでるし、ゴーモンは後からでもいいだろ。まずは話聞こーぜ」



優しい言葉のようでいて、そうじゃない。

どこか戦慄を覚える言葉を吐いたのは、ここ、暴走族タキオンの参謀を務める友利都羽(ゆうりとわ)


そんな彼の声で、薄い唇から長いため息が漏れ出たあと、パッと髪を掴んでいた手が離れた。

……いきなり離されたので、もちろん私は地面にドシャッ。


いててて……と、強打したお尻をさすりながらゆっくり立ち上がれば、冷たく見下ろしている瞳と目があった。



纏っているオーラ、風格。
それらがこの最強と謳われる4人の中でも特に抜きん出ている人物。

穏やかな口調とは裏腹に、顔も、声音も、瞳も、彼を構成するすべてが冷たく感じられるほどの、無機質さ。