またしてもこんな近すぎる状態にどうすることもできないまま、真っ直ぐ私のことを見つめるルーベルトの瞳を見た。
「ローズベリア」
教えてもいない私の名前を彼は、はっきりと言って私の金髪の長い髪を掬った。
その髪を口元に持っていったかと思えば、そのまま優しくキスをする。
「なんで私の名前を知って……?」
疑問点を率直に伝えると、ルーベルトは小さく笑った。
「なんでって、君のことは全部知っているつもりだから」
「……え?」
「本当に綺麗な瞳だね。吸い込まれそうだ」
「……」
理解が追いつかないでいると、グイッと顎を持ち上げられゆっくりと顔が近づいてくる。
そんな彼に向かって私は一つ言ってやりたいことを吐き出す事にした。
「綺麗な瞳って、そんな当たり前のこと言わないでくださる?かの有名な画家は私の瞳をブルーサファイアに例えて下さったのよ?あのほら、そこの壁に掛けてある私の自画像の瞳にも本物のブルーサファイアの欠片が混ぜられた絵の具を使って描いてくださったの」
近づいてくる顔が急に止まったのを見計らって私はルーベルトを突き飛ばし、その絵を見せるべく寝台から起き上がる。



