あなたが私を選んだ理由に、断固異議あり!

「これが最近仕入れたものなんだけど、見てよ。綺麗だろ?
ノンオイルなんだ。」

「へぇ…確かに綺麗だな。」

東條さんは、受け取ったエメラルドを光に透かした。



「ねぇ、これ、良さそうだけど、どう?」

「え?」

見せられたエメラルドは本当に綺麗で…
でも、きっと高価なものだろうから私は触らなかった。



「奈美さん、手を出して。」

「は、はい。」

潤さんが私の手をみつめる。



「色が白いからエメラルドが良く映えそうだね。
カットはどうしようかなぁ。
あ、奈美さんはなにか希望はある?」

「え、わ、私は特には…」

カットの名前なんて、ほとんど知らないから。
って、そうじゃなくて!
断らなきゃ!
こんな結婚ありえないんだからハッキリ断らなきゃ!



「薬指のサイズは8号だよね?」

「は、はい。」

だから、だから、そうじゃないでしょ!
ちゃんと断らないと、後々、面倒なことになるんだから。



「それとも、他の石にする?
あ、昨日入ったばかりのスタールビーを見てみる?
すごく綺麗な石だよ。
ちょっと待っててね。」

「あ……」

それから潤さんは、輝く宝石たちを次から次へとたくさん見せてくれた。