戸惑いを浮かべた理人先輩は、お父様の顔色を気にしているみたいで。 こんなことを言うのは許されないかもしれない。 蓮くんが心配してくれていたけど、結果としてパパの顔に泥を塗る形になってしまうかもしれない。 それでも── 「なので、理人先輩と婚約することは、出来ません……ごめんなさい!」 初めて会ったというのに、なんて失礼な奴なんだと思っているだろう。 痛いほど感じる視線が刺さる中、私は勢いよく立ち上がって頭を下げた。