「圭吾の心配性が年々悪化していくのも、無理はなかろうな。是非、理人の花嫁として迎えたいものだ」 ……花嫁。 心臓がドクンと鳴った。 たとえパパの友達であっても、婚約の話を受けることは出来ない。 ずっと相槌を打って、笑顔を作っている。 ホントのことは言えないまま、やり過ごしている。 私、このままでいいの……? 「さっき一緒にいた彼は、幼なじみと理人から聞いているが、そうなのかな?」 「はい。幼なじみです……」 ほお……と髭を触るお父様は顔をしかめた。 しばし沈黙が落ちて嫌な予感が走る。