蓮くんっでば、なにも女子の前でお弁当を広げなくてもいいのに……っ。 「ホントだ! 食べない方がいーんじゃない?」 だけど蓮くんは── 「なに言ってんの? 逆でしょ。食べない方がもったいないよ」 またそうやって、私を喜ばせる発言を平気でする。 「だってさ? 今の聞こえた?」 「う、うんっ」 嬉しくて顔がニヤけてしまいそうになる。 「なーに顔赤くしてんのよ。嬉しいなら素直に小躍りでもしなさいよ」 「……二乃ちゃん、ここでいきなり踊り出したらただのやばい奴でしょ」 ……と、その時だった。