キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。

よりによって今日は、数学と古典のノート提出が重なり、しっかり日直の仕事が残っている。

真奈が帰ったあと、教壇に積まれたノートを見て、ふぅと息を吐き出した。

古典は三階の職員室でいいけど、数学は別館の一階にある数学準備室に置いておくように指示されているからだ。


ここは五階。
当然階段しかなく、しかも両方一度には運べそうにない。


「日直、ひとりで十分じゃなかったの?」


書き込み終わった日誌を古典のノートに重ねてつぶやく。


たしか担任がそれほど大変じゃないからとひとりにしたような。

いや、日誌提出だけの日のほうが圧倒的に多いから、間違いじゃないか。

今日は悪い意味で当たり日なのかも。


でも、やるしかない。
真奈が何往復もしたら発作が出ていたかもしれないので私でよかったとポジティブに考えることにして、まずは古典のノートを持った。