私は鼓動の高鳴りに気がつかれないように平気なふりをして口を開いた。
「えーっと。ここで一度休憩を入れませんか? 今日も三十五度まで上がると天気予報で言ってましたし、熱中症が怖いので」
「そうだな。そうするか」
視線を合わせた彼に優しく微笑まれると、耳まで熱くなる。
彼はあっさり私の提案を受け入れて赤ペンで修正した。
専属の監督が常にいる私立とは違い、旭日高校には野球をよく知らない顧問はいるけど指導は外部の監督にお願いしていて、毎日はいない。
だから監督不在の日の練習は自分たちで進めなければならない。
その方針を示すのもキャプテンの役割で、監督のアドバイスと歴代の先輩たちが残してきた練習記録を片手に練習メニューを組んでいる。
「あ、お茶運ぶ? 手伝うよ」
先輩は机の上のウォータージャグに気がついて気を使う。
「大丈夫ですよ。先輩は行ってください」
「えーっと。ここで一度休憩を入れませんか? 今日も三十五度まで上がると天気予報で言ってましたし、熱中症が怖いので」
「そうだな。そうするか」
視線を合わせた彼に優しく微笑まれると、耳まで熱くなる。
彼はあっさり私の提案を受け入れて赤ペンで修正した。
専属の監督が常にいる私立とは違い、旭日高校には野球をよく知らない顧問はいるけど指導は外部の監督にお願いしていて、毎日はいない。
だから監督不在の日の練習は自分たちで進めなければならない。
その方針を示すのもキャプテンの役割で、監督のアドバイスと歴代の先輩たちが残してきた練習記録を片手に練習メニューを組んでいる。
「あ、お茶運ぶ? 手伝うよ」
先輩は机の上のウォータージャグに気がついて気を使う。
「大丈夫ですよ。先輩は行ってください」



