キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。

真っ黒になったそれに石けんをつけて手洗いしてから洗濯機に放り入れるのがここでの習わし。

これだけ泥だらけだと洗濯機だけでは落ちないからだ。


私は池田先輩のユニフォームを心を込めて洗った。

こんなことをしても、意識してもらえるわけがないのに。


私はただのマネージャー。
声をかけてくれるのは先輩が優しいからで、私だけ特別じゃない。


でも、真奈に向けるあの笑顔は? 
彼女が見に来るたびに駆け寄っていくのはどうして?


私はもう気づいていたのかもしれない。

先輩の真奈への恋心を。
そして真奈の先輩へのそれを。

入部してからずっと池田先輩を目で追ってきたのだから、きっと間違いない。

胸が痛くてたまらないのは、心のどこかで失恋を確信しているからだ。


「どうして……」


真奈なの? 
ずっと前から他にも見学に来ている女子はいるよ? 
どうして……私の妹なの?