キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。

「キャプテンだもん。責任感もあるし、しっかりしてるんだよ」
「そうだよね。メチャクチャかっこいい」


テンションの高い真奈を見ていると、眉間にシワが寄りそうになる。


「また見学に来てって言われちゃった」
「そう……」


私は適当に返事をして、それからはスマホをいじるふりをして会話をやめた。

もうふたりの楽しそうな話は聞きたくなかった。



その後、真奈はたびたびグラウンドに顔を出すようになった。

家でさりげなく「練習見てておもしろい?」と尋ねたら、弾けた笑顔で「うん!」と返ってきて、ドキッとする。

彼女がなにかに夢中になるなんて初めてだからだ。


「池田先輩、かっこいいよね。野球はうまいし、部員に指示出ししてる姿なんてきびきびしてて、ため息が出る。莉奈の言う通り、素敵な人だった」


彼女がうっとりとした目で話すから、こっそり唇を噛みしめた。