キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。

自分がちっぽけな人間に思えて仕方がなくて、それからは窓の外の雨粒をじっと見ていた。


真奈は一旦よくなったものの、その夜また小発作を起こした。

やっぱり仮病なんかじゃなかった。

罪悪感でいっぱいになり、母が看病のために真奈の部屋に入っていく様子を呆然と見送った。



翌日、朝練に行くとすぐに池田先輩が近寄ってくる。

「おはようございます。昨日はありがとうございました」

「真奈ちゃん、どう?」

「あれからもう一度発作を起こして、今日はお休みです」

「そう。大変だったんだね」


眉をひそめる彼を見て、私の胸が苦しい。


「真奈が自分でお礼を言いたいと話していたんですけど、すみません」

「お礼なんていらないよ。早くよくなるといいね」

「はい」


先輩は誰にでも優しい。だから真奈の体調も気にかけてくれているだけだ。