キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。

「莉奈が、すごい先輩がいるよって熱く語るから見学に来たんです。池田先輩、かっこよかったです。それなのに迷惑をかけてしまってごめんなさい」


しおらしい真奈は私から見てもかわいい。

でも、真奈のかわいらしさを先輩に気づかれたくない。


「迷惑なんかじゃないから心配しないで。でも、今日はそんなにビシバシ打ったわけじゃないし、もっと本気のときに見に来てよ」

「いいんですか?」

「もちろん」


やめて。もう誘わないで。

ふたりの会話を引きつる笑顔で見守りながら、心の中で叫ぶ。


「そうします。今度は天気のいい日に」

「うん。今日はゆっくり休んで。それじゃあ俺、行くわ」

「ありがとうございました」


こういうときはなぜか真奈と声がそろう。

「さすが双子だね」とよく言われてきたけれど、私は双子になんか生まれたくなかった。



それから二十分ほどして母が迎えに来た。