そろそろ文化祭が近づいて来た。
私たちのクラスはメイド・執事カフェ。
女子がメイド、男子が執事の格好をする。
今、前計ったサイズを元に作ったメイド服を着ている。
しかも大人な雰囲気で私は似合わない。
「このスカートの丈、短くない?胸のとこ大胆に開きすぎじゃない?」
そう凛に聞いても
「大丈夫。咲良は似合うから。」
って言う。
「絶対似合ってない!」
「そう思うなら蓮に聞いてみたら?」
「どうして蓮が出てくるの?」
「どうしてでも!」
って凛ははぐらかす。
最近、凛にはぐらかされてばっかな気がする。
まあ問い詰めても答えてくれなさそうだけど。
「まあまあそれは置いといて。」
「そういえば凛はメイド服着ないの?」
「私はこの前、計ったから。」
「そうなんだ。あっ、柚くん呼ぶの?文化祭。」
「……うん。」
ちょっとだけ考えるような顔をして凛は言った。
「どうしたの?」
「夏祭りにね、告白したんだ。」
「え?!」
「それで返事は文化祭の時に言ってって言ったんだよね。」
「そうだったんだ。分かった。私が奏くんと柚くんを呼ぶね。」
「ありがとうっ……」
と話してこの日は終わった。