予想を超えた政略結婚



【新郎寛樹 あなたはここにいる玲華を
病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も
妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?】


「誓います」


【新婦玲華 あなたはここにいる寛樹を
病める時も 健やかなる時も
富める時も 貧しき時も
夫として愛し 敬い 慈しむ事を誓いますか?】


「誓います」


あれよあれよと準備をして
今日は私たちの結婚式。


「玲華良かったね」


りっちゃんが控え室に訪ねて来た。


「遠いところありがとうね」


「良いのよ
陽菜が産まれて
実家に帰ってなかったから
ちょうど良かった
父さんも母さんに
孫の顔の実物を見せて
あげられたから」


りっちゃんは陽菜という
可愛い女の子を産んだ
陽菜ちゃんは実家に預けて
夫婦で参列してくれてる。


「あの日さぁ
実は彼から電話があったんだ」


「え?なんて?」


「玲華のことを聞きたかったらしいよ
どこの人か?って
電話があったことは
黙っててごめんね
口止めされてたから」


「可哀想な子だから
救ってくださいって頼んじゃったよ
玲華の事本気だって言うから」


「そんなことあったんだ」


「絶対うまくいくと思ってた」


「だから?
今度彼と一緒に遊びに来てねって
帰り際に言ったんだ」


「そう!そのくらいは良いかな?と思って」


もしここでお互い会ってなくても
政略結婚後にはお互い惹かれあって
きっと良い夫婦になれたと思うよ
寛樹さんは本当に良い人だから
とりっちゃんが絶賛。


「そんなに褒められたら
入るには入れないなぁ」と
笑いながら寛樹さんが入って来た。


「その節はありがとうね」


「いえ!あたしもあたしなりに必死だったので
今思うと笑えます!
玲華を最悪な人から奪ってくださいとか
幸せにしてくださいとか
必死になってて
結局は奪わなくても
結婚相手なのにね」


「マジでね」


「あたし本を書こうかと思ってるんだ」


りっちゃんは、その才能がある
今も趣味で幼児向けの本を書いていて
いつか出版社に持って行って
書店に並ぶのが夢なんだそうだ。


「なんの本?」


「寛樹と玲華の愛」


「なにそれーーーうける!」


私たちの恋愛は本にかけるぐらいの
たくさんのエピソードがあると
りっちゃんは言った。