予想を超えた政略結婚



メイクもバッチリ
素敵なドレスまで用意されていて
まるで気分はお姫様。


寝ていた専務さんはメイクが終わった頃
やっと目覚めた。


「わっ!別人!」とビックリされ
「失礼ですね」と笑いながら返した。


「よく寝れたよ
本番頼むな」と言いながら
どこへ消えていった。


そして本番は何事もなく
無事に役目を果たした。


会場内は大盛況で
たくさんの人たちが立ち止まり
私の演奏を聴いてくれていたよと
りっちゃんが教えてくれた。


「最後の涙も超感動で
こっちも涙が出たし周りも
泣いてる人が居たよ」


「ついついね
昔を思い出したり
これから先の不安だったり
いろんな感情がね
入り乱れると言うか」


「これからの玲華の未来は
きっと誰よりも幸せになれる!
あたしはそう思うよ」


「ふふっりっちゃん
理想と現実は違うよ
あたしには未来はないね
やめよ!こんな話」


「ヨシ!!
パーと飲みに行くかぁ〜」


「妊婦さんは飲めませーん!」


「ソフトドリンクで付き合うよ」


そんな話をしていると
専務さんが「良かったよー」と
言いながら2人の前に現れた。


「約束のお肉のお店
予約取ってるから
あっ!友達も行く?」


りっちゃんも誘ったが
「いえ!どーぞお二人で!
そしてそのまま玲華を
さらってやって下さい」
と言うビックリジョークも加えて言った。


「りっちゃん!!!
この人はもうすぐ結婚される身の人よ
やめてよーそんな冗談言うの!」


「玲華もそうじゃん
結婚するじゃん」


「あたしの事はいいの!」


「婚約者がいるわけ?
なんか誘いにくいな」


「ええーーー
あんなに頑張ったのに
お肉なし?えーーー」


「変なこと言ってごめんなさい
玲華を楽しませてあげて下さい
玲華•••可哀想なので」


りっちゃんが余計な言葉を足すから
この人が少し頭をひねって
「可哀想?」と聞き直した。


「人生いろいろですっ!」と
すぐさま答えると
「よくわからないけど
とりあえず予約してるから
お肉行く?」


「はい!!!
食べ物には目が無いのであはは
すぐに着替えてきますね」


「そのままでいいよ」


「これ?」ドレスを指した。


「そうだよ
だって着替えたらあの普段着だろ?」


「見窄らしいってことですか?
仕方ないじゃ無いですか!!
盗まれちゃって!
買ったものもあの程度の服だし!」


一言多いんだよこの人!