ビクッ!!


教室のドアがガラッと開いて。


この、声は……。


熱くなっていた体が急激に冷えて。

心臓がドクンドクンと音を立てて。

血液が逆流するような感覚に襲われる。


「海凪ちゃん、だよね……?」


ビクッ!


やっぱりこの声……。

震えた声と、足音がゆっくりゆっくり近づいてくる。

それはまるで、わたしの高校生活の終わりを告げる音が近づいてきているようで。


「浬々、ちゃん……」


目の前が真っ暗になった。