「今、委員会中ですよね。
2年なのに、そんなことも分からないんですか?」


「うっわ、1年のくせに生意気ー」


固まるわたしの前に立ってくれた七流くん。

けど、今はだめ!

ただでさえ目立つ七流くんといるんだから、なるべく注目は浴びたくない……!


「いっ、今は、仕事しないといけないので……!」

「えー、俺は教えたのに、不公平すぎない?」


勝手に名前を言ったのはそっちなのでは……。

でも、このままじゃ七流くんにも、他の人にも迷惑がかかっちゃう。


「向坂、です……」

「下の名前は?なにちゃん?」


「おい。委員会でナンパすんな、清水!
ごめんね、ふたりとも。わざわざ代理できてもらってるのに。仕事、始めてくれていいから」


見かねた委員長さんが助け舟を出してくれて。


「い、いこう!
漣くんっ!」


清水先輩が見ていないうちに、なんとか教室を出ることに成功した。