愛が足りない。 もっと、もっと、欲しい。 そんな恥ずかしいくらいの欲望は、日ごと膨らんで…破裂してしまいそう。 それでも、私はそういう気持ちを一度も態度には出すことなく…凛とした面持ちでいつも彼と逢う。 ミステリアスな女を演じていれば…きっと貴方は私から離れない。 何処か影を持つ女を演じていれば…中途半端な優しさを握っている貴方は、けして私を捨てることはない。 だから、そこに私はすがり付いて、また泥のように眠るんだ。 彼に抱かれた自分自身をぎゅっと抱きしめたままで。