君が守ってくれた
君が守ってくれた


君が大丈夫だよって言ってくれた
君が頼ってくれた


君が抱きしめてくれた
君が抱きしめ返してくれた




「 杏 」


素直に顔を上げる杏



「俺は杏の望む場所をつくるよ。杏が一生笑ってられる場所をつくるよ」


伝えたいことはいっぱいあって、でも上手くまとまらない。
でも杏は笑顔で俺の言葉を聞いていた



「愛は惜しみなく与うって言葉知ってる?」

「愛は?惜しみなく?」

「そう。愛してれば、自分の全てを相手に与えても惜しくはないって言う意味やねん」



杏はそのまま俺の腰に回していた手を解いて、顔を上に向けて、俺の頬に触れた。



「泉にぴったりの言葉やな」



そう笑う

その通りかもしれない


それが痛いことでも嬉しいことでも辛いことでも楽しいことでも


俺は全てをかけて杏を守るから



「惜しむことなんか、何もない」



杏の顎に手を添えれば、杏は上目遣いで俺を見つめた。

もう止めれない


「目、とじて」


そう言うと杏は素直に目を閉じた


可愛すぎるだろ