「首をしめてもさ、お前は綺麗なままか?」
「……何がしたいん。あたしを絶望に追い込みたいなら、あれで充分やったやん」
「あれって?何?」
「……鈴をあたしの目の前で拉致ったやろ」
「あーーあれか。何?そんなに絶望してた?俺には分からなかった」
は?こいつ……
「なぁ、どうする?お前をボロボロにして、そして大切にしてやろうと思ってたけど…こうやって気が強いままでもいいな」
でもそうしたら、毎日喧嘩になって大変かな。そう笑った。
こいつは、どうやったらあたしとの未来が頭に浮かぶんや?
こうやってちゃんと話すのも…3回目くらいなんやで?
でも、あたしは知らなきゃいけない
「なぁ、お願いがあるねんけど」
「ん?何?俺、殆どのことならしてやれると思うけど」
あたしの頬に手を当てるサトルは、あたしを愛おしそうに見つめる。
その視線がすごく怖い
「あたしに出会ってからの、すべてを教えて。初めてあたしを見た瞬間から、関わってきたすべての人の話」
知る権利はあるやろ
「うーん、全部教えてやるよ。でも……簡単に潰れんなよ」
耳元で囁かれた言葉で、身体の緊張は最高潮までにあがった。
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