「あんたは案外、信者がおるやん」

「…?」

「力で押さえつけたり、そんなんせんでも、周りにいてくれた人がおるやろ?」



鈴だって、色々あったとはいえ、サトルと過ごして好きになったんやろ?それはサトルのええところを鈴が見つけたってこと。
ご両親も鈴も紗羅ちゃんも……な


「とりあえず話も聞いてあげるし、この際相談も乗ってあげるわ」


まだ全然暴れてないからさ
力が有り余ってる。



「やしいっぺん、頭冷やして生まれ変わってこい!!!」


地面を強く蹴る
殴り合いしよう

思ってるのも拳にぶつければ良い

まぁ、喰らう気はさらさらないけどさ。


あたしも、サトルも、結局はこういうやり方しかないねん。
話して分かりあえるなら、既にやってる。


サトルも本気で構えて殴りかかってきた。


後ろで泉が、下がってろと鈴に言っているのが聞こえる。


「お前、明後日誕生日会だろ?傷つくっていいの?」


見えないところ狙おうか?そうサトルが笑いかけてきた。


「気を使ってくれてありがとう。でも大丈夫やで?あんたの動きは止まって見える」