「え……えっ?!」
「さっき、氷室とのことを嬉しそうに話す藤崎を見て、正直複雑な気持ちになった。先週、クラスメイトに絡まれている藤崎を見た時も、氷室に守られている姿を見て嫉妬した」

「嫉妬……」
「俺の贈った服を着ている姿を見たら、ひとつ残らず俺のものにしたくなった。この手も、戸惑う声も全部」

色気を多分に含んだ瞳が私を捕らえる。
視線はそのまま、引き寄せた私の手に唇を押し付ける四宮さんに、座っているのに腰が抜けた。

「大人げないかもしれないが……つまり、そういうことだ」

見つめたままで言う四宮さんを前に、真っ赤になった私はただ茫然としていることしかできなかった。

バクバク忙しく鳴る心臓は上限を超えショート寸前だった。