【短】太陽のため息



確かに、彼女の話を聞いていて、自分と共通するものは感じたけれど…。
まさかこんな展開が待っていたとは微塵も思わなかったから…。


「…それは、つまり…、その…」


自分でその先を紡ぐのははばかれた。
どうしても、上手く言葉が出て来ずにしどろもどろになっていると、彼女は一度だけ、コクンと頷いてくる。


「ウソだろ…だって、俺はこんなに地味で冴えないんだよ?それのどこに魅力なんか…?」

「だって、さり気なく気遣えるじゃないですか。お子さん連れたお母さんや妊婦さんがいると、スッと席譲ったりベビーカー持ち上げてあげたり…おばあちゃんがいれば、迷わず荷物を文句も言わずに改札まで持っていってあげたり…自分だって疲れてるのに。しかも会社の時間だってあるのに、そんなの全く気にしないって感じで…」

「いや、それはさ、やっぱり当たり前のことというか…」


ポリポリと頬を掻く俺。
でも、彼女は半ば必死に言葉を繋げてくる。