「違うんです。これは…私の一方的な想いで。忠志さんはきっと、気付いていないと思います。というか…今も…」
「それって、どういう…?」
「私、ずっと。もう一年くらい前からかな…。忠志さんのこと知っていて…。ずっとずっと、気になってました」
くしゃり、
前髪を触って困った顔で告げてくる彼女。
「…それ、冗談にしたら、結構笑えないよ?しかもこんな冴えないおじさんに」
「そんなことないです!私、忠志さんをおじさんだなんて一度も思ったことないです!だって、いつも忠志さん特別なオーラを持っていて…いつか、そのオーラに触れたい…そう、思ってました」
そうやって、緊張したようにもう一度前髪を触ってから、俺を真っ直ぐに見つめてくる彼女からは嘘偽りというものは、一切感じられなくて俺はあんぐりと口を開けてしまった。
そして、思わずコーヒーを溢しそうになって、慌ててカップをテーブルに置いた。



