熟成復讐

普段は均等に並んでいるであろう机と椅子は暴れたのか歪に列を乱し、乱れて出来た空間には一人の男子生徒が横たわっていた。
俺が教室に一歩踏み出すと、ピチャリと何かを踏んだ。視線を向けると床は血で汚れており、それは横たわっている男子生徒に続いている。
俺はゆっくり男子生徒に近付いて彼の様子を見ようとした。しかし、彼の顔を見て俺は絶句した。

「…享」

横たわっていたのは俺の息子だった。
享は全身を切りつけられたのか、制服の至る所に切り傷と血が滲んでいた。凶器と思われるカッターはトドメと言わんばかりに息子の胸元に突き刺さっている。
目の前の状況に俺の胸がすぅっと冷える。寒くないのに体が震え、歯がカチカチと音を立てる。