「おはよう、美子。今日は寝坊か?」
「えへへ。借りた漫画が面白くて夜更かししちゃった」
「もう。そろそろ期末テストがあるんだから、勉強もしなさいよ」
「はーい」

私は自分の席の側に鞄を置いて椅子に座ると手を合わせて「いただきます」と呟いてから朝食を摂り始める。炊き立ての白米と具沢山の味噌汁、甘めの卵焼きとレタスと炒めたベーコンが私の食欲を満たす。美味しい食事と家族との談笑は1日の中で1番幸せなひとときだ。

「おっと、そろそろ仕事へ行かないと」
「あら、もうこんな時間。美子、早く食べてしまいなさい」