「そうだけど、君は誰だい?」
「お願いします!助けてください‼︎」

俺の質問に遮るように電話の女は悲痛な声で叫ぶ。

「ど、どうしたんだ。いったい…」
「が、学校に不審者がいて、居残りしていた私達を襲って来たんです。他の子達とバラバラになって、職員室の電話からみんなの親に連絡しているところです」

女は泣きじゃくりながら説明しているが、ある言葉で俺は動揺した。