…その後記憶は曖昧で、気付いた時には叔父さんの部屋に色んな大人が出入りしていた。
私は部屋の外に出され、隣には近所のオバさんが寄り添っている。ああ、そうだ。開けっぱなしの扉を不審に思ったオバさんが放心した私と冷たくなった叔父さんを見つけてくれたんだ。そして、ショックで動けない私の代わりに警察を呼んでくれたんだ。
オバさんはしきりに私の背中をさすり、

「可哀想に、辛かったでしょう…」

鼻をすすりながら涙声で慰める。
私はオバさんの声をぼんやりと聞いていた。