叔父さんは布団に入って横になっていた。寝つきが悪く眠りの浅い叔父さんがぐっすり寝ているのは珍しい。

「叔父さん、寝てるの?」

私はしゃがんで叔父さんの頬を突く。しかし、指に伝わる叔父さんの体温は冷たく、私は両手で叔父さんの顔を触れる。その体は氷のように冷えており、恐る恐る耳を叔父さんの左胸に当ててみる。…冷たい体から心音は聞こえなかった。

「お、じさん……?」

震える声で叔父さんを呼んだが、返事はない。
叔父さんは昨日の発言通り、この世に居なくなっていた。