「…………嘘」
「嘘じゃないよ」
さっきまで、不安で不安で、仕方がなかったのに。そんな気持ちを、湊斗は一瞬で吹き飛ばしてしまった。
夢心地。ふわふわとした気分。私は夢を見ているの?
私が彼を好きなように。彼も、私を、好き、なんて。
……夢みたい。
ずっと、片想いだと思ってたのに。
叶わない恋をしているのだと、そう思っていたのに。
「っ、う、れしい……嬉しい。嬉しい嬉しい嬉しい!……幸せ!」
涙が溢れる。嬉し涙だ。
ユカリたちにいじめられていたときとは違う涙。
北見くんが追ってきていることなんて、もう頭になかった。
私、やっと、救われたんだ。
やっぱり、私の王子様は、湊斗だったんだね……!



