──バンッ!
勢いよく扉を開ける。
息が上がる。でも、休んでいる時間がもったいなかった。
今、無性に湊斗に会いたい。会いたくてたまらない。あの笑顔を、もう一度見たい。会って、安心したい。
湊斗が消えることなんてないと、安心したかった。
辺りを見回すと、すぐに彼を見つけた。
彼の姿だけが、鮮明に見えた。
「み、湊斗!」
叫び、フェンスに右手をかける彼に駆け寄る。
まだ名前を呼ぶのは、ちょっぴり緊張して。
でも、名前を呼ばないと、ふと消えてしまいそうで。心許なくて。……怖かった。
けれど、彼は。ゆっくりと振り返り、フェンスに背を向け、そんな私の不安を吹き飛ばすような笑顔で、
「──世莉。僕、世莉のこと好きだよ」
……私が、望み、焦がれた言葉を。はっきりと、紡いだ。



