そして、翌日。
なんだか物凄い違和感を感じる。
あぁ、そうか。
美登の姿が、近くにないんだ…。
それをすぐに察した。
そして、それと同時に何処かで一人で泣いてるんだろうとも思った。
「ちっ。…何処行きやがった?」
俺は校内に鳴り響くベルの音も気にせず、美登の姿を探した。
「一人でなんか、泣いてんなよ!」
俺の中の不安が言葉となって口から溢れる。
もしかしたら、俺が何かやらかしたのかもしれないし、誰かに何かを吹き込まれたのかも知れない。
どっちにしろ、こんな時に一人にするほど、俺は薄情な男じゃないつもりだ。
それが、美登っていう好きな女のことなら余計に…。



