…「じゃあね!また近い内に会おう。」

手をヒラヒラ振ると暗闇に紛れ消えた

しかし私はさっきの言葉が頭から離れず
考えを停止させる

(追わなきゃ…何してるの、私。)

しかし体が中々動かずにいた

キョウヤ
 「はぁ…いたいた。
    ったく、何してんだ?」

キョウヤの声で我にかえった

「ごめん、キョウちゃん。
    …逃がしちゃったの。」

キョウヤ
 「いいよ、そんな事…それより。」

私を抱きしめると

キョウヤ
 「お前が…無事で良かったんだ。」

「私だって…皆が心配だったんだから!」

私はキョウちゃんに頭突きを喰らわす

キョウヤ
 「痛っ!おい、突然の暴力は止めろ!」

「ふん、私に心配かけた迷惑料だよ。」

キョウヤ「は?意味分かんねーな。」

ぷりぷり怒る桃子の後をキョウヤが顎を
擦りながらついていく





秋真「すまねぇ。やられちまったよ。」

…「ま~ったく、何で無断でこんな事
  するのかな?俺の妖怪達は。」

百香「すみません。またしても…。」

…「それはいい…。それより、あの子の傷
  どういう事?」

男は自分の頬を指差しながら、ニッコリと
微笑む

百香「…っ!連れて来たくて必死で!
   貴方さまのお役に立ちたくてっ!」

…「連れて来て欲しいのは山々だけど
  もう少し丁寧に扱ってくれないかな?
  まぁいいや。チャンスをあげるから
  今回は俺の役に立ってくれるよね?」

百香「はい…かならず、必ずや!」

秋真「俺はどうなんだ?クビか?」

…「秋真も挽回のチャンスをあげるよ。
  2人とも俺の最強の力だからね。」

秋真「そうですか…。こっちは力をくれれ
   ば、何でもするからな。」

…「さて!じゃあもうひと仕事と
  いこうか。」