甘桃と幻妖怪

来稀「進んで行くごとに敵の数が多くなっ
   ている気がするッス。」

鳳馬「あともう少しで外に出られるわ。」

(キョウちゃん達呼び出す?でも、こんな
 事知られたら益々厄介なことになりそう
 だし…。)

私はポケットの中に入っている契約札を
握りしめる

…「小癪な…。」

敵の1人が妖怪に変幻し、来稀に襲いかかる

鳳馬「来稀!」

…「その人間を寄こせーえっ!」

鳳馬が矢のようなもので全身を刺される

「鳳馬!来稀!」

私が札を取り出そうとした所

瞭祐「落ち着け。へたに動くな…。」

「なんで!?だって2人とも死んじゃう」

瞭祐「お前ら、こんな所で終わりか?」

そう声をかけると…

来稀の周りで稲妻や雷が落ちていく

「え?」

来稀「この力はあまり使いたくなかった
   ッスが、仕方ないッスね。」

来稀は半獣のような姿で電気を纏っていた

鳳馬「全くよ~。この姿は晒したくない
   わよ、出来れば!」

鳳馬というと矢で刺されていた体の部分は血が出ていなかった

破けた服からは骨が浮き出ている

「もしかして、2人妖怪!?」

来稀「そうっすよ、てか今更っすか?」

「うぐっ!私だって術者といえど普通の
 人間だもん!」

瞭祐「……。」

「瞭祐も!その目は何さ!え?
 私がおかしいの?」

鳳馬「早く進むわよ!敵がまた多くなって
   くる前に。」

私達は再び走り出した

来稀「あっ、出口が見えたッス!」

鳳馬「外にはいないかしら…。大丈夫そう
   ね。」

しかし私も進もうと歩き始めた瞬間、入り口の境界で瓦礫が崩れる

私は瞭祐と、鳳馬と来稀で離れてしまった

来稀「うわ~っ!どうするッスか!」

瞭祐「大丈夫だ。俺らは他の出口を探して
   脱出する。お前らも気を付けろよ」

鳳馬「分かったわ。行くわよ、来稀!」

2人が何処かへと逃げていく音がする

「瞭祐、あまり出会わないようにね。妖怪
 相手じゃ勝ち目なんてないもの。」

瞭祐「あー、わかってる…行くぞ。」

(弓は家に置いてきてしまったし。
 今の私は戦力にならない…。)

瞭祐「自分が役に立ってないとか思う
   んじゃねーぞ?」

「は、え?お、思ってないよ!?」

瞭祐「ふっ…そうか?」

どうやら瞭祐には見透かされてしまって
いたようだ

(な~んか、調子狂わされるな。)